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モスクワ祭典準備委員会発行の招待状
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7月18日、新潟で乗込んだアレクサンドル・モジャイスキー号は、日ソ国交回復で、新しく新潟=ナホトカ間に就航したばかりの新造の客船だった。
1万4千トンは、今の水準にすれば小さな方だが、この時季波ひとつない日本海を滑るように走って、1昼夜でナホトカに着いた。
ナホトカには、埠頭に溢れんばかりの大歓迎陣が待ち構えていた。埠頭から鉄道の駅までの数百メートルをギッシリと埋めた人・人・人。楽隊の音が響き渡り、真紅のネッカチーフをしたピオニール(少年団)の可愛い子が花束をくれる。コムソモール(全ソ共産主義青年同盟)の若い娘さんが走りよって頬に熱いキッス。生れて初めての事だ。むくつけき大和おのことしては、どうして良いやら、唯ひたすら受身で、なされるままだった。 |
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