前代表社員長崎真人自分史
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第四部】第九話 諸々の社会的活動に参加(つづき)(・10・11)
 
「貴方が買ったのは壁紙の内側だけ」と
 管理組合の帳簿に眼を通して、幾つもの問題点を発見した。管理会社任せでは住民の利益は守れない事は明らかだったが、何よりも皆さんの関心を呼び起こす事が肝心と考え、早速チラシを作って全戸に配布した。

 「区分所有法によれば、貴方の専有部分は壁紙の内側だけ。広い敷地は勿論、建物の躯体部分、廊下も階段も、エレベータや電気・水道等の設備も、殆どが共有になっていて、その共有財産を管理する管理組合が適切に機能するかどうかで、マンションの価値は決定される。虎の子を叩いて購入した大切な財産を、購入後も売り手にお任せで良いのでしょうか?」と言うような事をB4用紙一杯に書いた。
 

 反響は大きかった。次の総会を準備するに当たり、私は棟ごとの集会を開いてもらい、12棟全部の集会に出席して関心の高まりを肌身に感じる事ができた。

英知を集めて管理組合の基礎を確立
 次の総会は盛会だった。理事を倍の24名に増員する提案を可決。私は、二期目の理事長に選任された。
 別に、管理規約、管理委託契約、施設利用規定等の諸規定を全面的に見直す特別委員会を設置し、これも各棟から2名づつ計24名で構成することにした。