前代表社員長崎真人自分史
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第四部】第三話 税理士開業秘話()
 
 例の出世欲の人物が、何やら問題を起こして退職せしめられたと言う噂も流れてきたが、聞きたくもなかった。

 私が町田で開業して10年ほどの間に、いろいろな事情で民商を退職した、かっての事務局の仲間が数人、交々に、援助を求めて私の事務所を訪ねきたが、私は涙を飲んですべてお断りした。「民商脱落者」の先輩扱いされるのは御免だ。私にも意地がある。
 
地図を見て町田での開業を決める

 「県内で開業しないで貰いたい」と言う県民商会長の話は、理不尽で納得できるものではなかったが、私には争う意思は全くなかった。一方、青年運動のオルグとして、裸一貫で任地を転々させられた実体験から、私には、どこへ行こうとやれない事はないと言う自信みたいなものがあった。