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私は、神奈川県民主商工会宛に手紙を書いた。趣旨は、開業後、最善を尽くして民商に協力させて貰いたいと言う事だった。私は、中小企業の中には、実務上、民商事務局の手に余るケースもあり、あるいは、民商の運動には共感していても、業界での立場上対外的に困難があるという場合があり、民主的な税理士が民商と密接に連携して活動する事は有益だろうと考えた。当時、湘南民商の事務局には数人の税理士がいたが組織内の活動に追われていたし、組織外には協力的な立場にある税理士はいなかった。 |
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県民商から会いたいと連絡があり、本部に出頭すると、顔なじみの事務局の幹部は誰もいなくて、非常任の会長が待っておられた。
「県内では開業しないで貰いたい」「郷里へ帰る約束だったではないか」と言う。
そう、確かに退職の理由に「郷里の老父母の面倒を見たい」と言う事があった。しかし、現実には田舎での開業には種々な問題があった。県民商に協力させて貰えれば嬉しいし、顧問先はすべて民商の承認を得られる範囲に限る事にして、組織に悪影響をもたらすような事のないようにしたい。私心はないと切々訴えたが、「これは決定だ。話し合う余地はない」との事だった。 |
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