昨年1月からの改正国税通則法に基づいた税務調査実績において、国税局・税務署は前年度に比較して3割の調査件数が減少していることが、国税庁等の発表されている資料からも明らかです。
其のこともあり、平成26年度(26年7月〜27年6月)の調査においては、「これまで以上のパフォーマンスを意識した調査を実施する」(国税庁特留事項より)として、さまざまな手法による調査が行われています。近年、目立って多くなっているのが「文書による照会・確認」や「書類持参で来署を求める」などの改正通則法は関係ないとばかりの調査(?)の手法です。こうした中、東京税財政研究センター(理事長 永沢 晃)においては、このような調査技法の問題点を明らかにして今年度の国税庁の取り組み状況を学習するため、11月12日に第51回の公開講座を開催しました。公開講座には、永沢 晃税理士と吉田久夫税理士の両名が参加をしました。
報告された今年度の税務調査の動向は、
(1)増大する不正・非違の発生が多く見込まれる分野に的確に対応
①実効ある実地調査の実施
②資料情報収集・分析機能の充実
③納税者に応じた多様な適正申告確保策
(2)対応の具体化
①調査の事務量を、富裕層、国際化、無申告、消費税に重点化
②実地調査以外の多様な手法を用いた接触の増加による接触率の向上
③(調査)選定機能の高度化など
個人課税課では、
●調査事務量を最大限確保し、有効活用を図る
●高額・悪質な納税者に対しては深度ある実地調査を実施するとともに、中低階級の納税者に対しては効率的に接触する
と今後の方向を打ち出しています。
また、来年からの相続税の改正により相続税の申告者が増加することもあわせて、「相続税法改正と税務調査」について、増山税理士から其の注意点などが報告されました。
*相続税の基礎控除の引下げ(4割減)
*税率構造の見直し
*小規模宅地等の特例拡大と要件の緩和など
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