安倍昭恵夫人付き秘書官として、学校法人森友学園の国有地取得にかかわり「安倍昭恵夫人」の指示で対応していた中小企業庁の谷査恵子氏が、8月6日付で在イタリア大使館に異動をしたことが15日明らかとなりました。
今回の異例ともいう異動については、「安倍昭恵氏をかばい、真実を明らかにしなかったことへの栄転、あるいは口封じ」との憶測が飛び交っています。世耕弘成経済産業相は、これらに「全く関係ない。他の人と同様に本人の能力や経験を生かした人事だ」と述べています。ただ、経済産業省の関係者によると、「ノンキャリア官僚で欧米などへの大使館への移動は異例だ」との声も出ているようです。
森友学園に関しては、もう一人頭に浮かびます。谷氏と同様に「国会において、国有地売却問題での事実確認や記録の提出を拒み続けた」佐川宣寿財務省理財局長です。この佐川氏は、あろうことか7月5日付で国税庁長官への人事発令がされています。国有地売却問題での交渉記録などについて「売買契約締結をもって事案が終了しているので廃棄している」 「(政治家の)不当な働きかけは一切なかったので記録は保存されていない」と平然と答弁を繰り返していました。
このような人物が税務における最高責任者ともゆうべき国税庁長官に就任です。仮に税務調査において「それらの書類は、申告も終了し納税も終了したので廃棄をした」など回答した場合は、少なくとも調査官は、「資料の無い経費は認めません」とされることは明らかです。その点からの記録・書類の保存をしていなかった財務省・佐川氏の責任は重大です。
もっとも当人は、その責任を自覚してなのか、国税庁長官就任の恒例としての記者会見にも応じていません。(歴代長官の中では異例中の異例です)
森友学園・加計学園での国会での対応は、まったく国民を愚弄しているもので疑惑は晴れません。
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