憲法が禁じる武力行使を可能とする「安全保障関連法案」が、7月16日 衆議院本会議において政権与党の強行採決により可決されました。
「憲法違反」 「違憲の疑い」など衆議院安保法制特別委員会や憲法審査会で、憲法学者や元内閣法制局長官など多くの参考人がこのように指摘しています。「集団的自衛権行使は憲法上許されない」としてきた過去の政府見解との「論理的整合性」が全く説明できていません。
従来の地理的制約を外して、「戦闘地域」まで後方支援=兵站を行うことが戦争法案の大きな特徴です。安倍首相は、「補給や輸送などは武力行使と異なる後方支援」と説明していますが、このような「後方支援」活動は武力行使と一体不可分なものであり、国際法上も攻撃目標となるものです。
従来の派遣法で「非戦闘地域での活動に限る」とした枠組みを外し、戦闘地域でも活動を可能にする法案に、「『他国の武力行使との一体化』に関する判断を現場の自衛官にさせないための『非戦闘地域』をなくすことは非常に危険」と元内閣法制局長官も指摘しています。
各種の世論調査においても、「『安全保障関連法案が憲法違反と思う』 56.7%、 『法案に反対』 58.7%、 『法案の今国会成立に反対』 60%以上であり、 『法案について安倍首相が十分説明をしているとは思わない』 80%以上(共同通信)」 となっておリ、安全保障関連法案強行採決は、主権者である国民多数の反対の意思を無視する暴挙と言えます。 |