さる6月16日、東京税理士会町田支部の定期総会が開催されました。会場には日の丸が掲げられています。所属会員228名の内82名が出席、他に委任状110名です。
東京税理士会の総会では、昨年の総会から会員には何らの知らせもなく、君が代斉唱が行われており、町田支部総会でも 「君が代が斉唱されるのでは」 と危惧をしていましたが、斉唱は行われませんでした。
税理士業を行うには強制的に 「税理士会」 に加入せざるを得ず、税理士会の会員は、様々な思想や信条を持っていることが当たり前です。平成4年の牛島税理士最高裁判決においても 「その構成員である会員には、様々の思想・信条及び主義・主張を有する者が存在することが当然に予定されている。したがって、税理士会が右の方式により決定した意思に基づいてする活動にも、そのために会員に要請される協力義務にも、おのずから限界がある」 とされています。現に、他の強制加入の団体である弁護士会、司法書士会、社会労務士会などにおいては少なくとも調査をした範囲では君が代を斉唱している業界団体は一つもありません。
当町田税経センターでは、税理士会町田支部総会で、 「税理士会は強制加入の団体であるが、国の下請け機関ではない。日の丸の掲揚や君が代斉唱の強制はすべきでないと考える。東京税理士会に再考するように申入すべき」 と主張しました。
今国会で議論されている「戦争法案」。
御承知のように税と戦争は密接に結びついています。源泉徴収制度は、戦費調達のために生まれたものであり、ヨーロッパの付加価値税もそのために生み出された税目と言われています。消費税10%の増税を控え税理士と税理士会の責任はますます注目されてきます。 |