■税務調査ではどんなことが聞かれるのか
以下、課税庁の調査マニュアルからその主なものを拾ってみました。
①被相続人の経歴
職歴、住所移転状況、出身地への接触状況、先代親族等からの相続関係
②被相続人の趣味嗜好等
趣味、嗜好、交友関係
③死亡当時の状況・病歴
発病時期、病状経過、意識の有無、入院先、事業活動への関与状況、入院期間中の給与等の受領方法、遺言等の有無
④被相続人の財産管理状況
通常の財産管理者、入院期間中の管理者、会社等における財産管理者、貸金庫の有無、備忘録・日記の有無、家族の生活費の資金源、家族以外で被相続人からの援助で生活していたものの有無、取引銀行等とその担当者名、債務の有無
⑤相続人
住所・職業・役職、相続人が持っている固有の財産の取得状況、相続人の取引銀行等
⑥遺産分割協議書
形見分けの有無、遺産分割成立までの状況、協議の回数・主宰者・立会人、相続財産把握の方法、書画・骨董の有無、各相続人の主張、未分割財産の事由・相続争いの有無、相続税の納付状況等
⑦申告者作成までの経緯
資料の取りまとめ、申告書作成者、不動産・株式・書画骨董等の評価の方法・経緯、それらの原始記録等
⑧現況確認(調査の初日に事業所、金庫、書斎、仏壇等を確認することがあります)
相続税の調査では、被相続人がどのような一生を送り相続財産を残したのかを調べるため、事細かに聞き取りが行われることになりますが、これらはすべて「任意調査」です。わからないことは「わからない」、知らないことは「知らない」とはっきり主張し、曖昧な回答は避けるようにしなければなりません。 |