事務所ニュースNo.261 2014.9.1 TOPへもどる 前号 次号

消費支出大幅下落

下記の表は総務省が7月29日に公表した「家計調査」の消費支出の前年同月比です。
【前年同月比 消費支出】
2014年
3月
4月
5月
6月
二人以上の世帯消費支出
7.2%
-4.6
-8.0
-3.0
(住居費を除く支出)
8.6%
-6.6
-6.4
-3.7
勤労者世帯/名目
-1.4%
-3.3
-0.4
-2.5
(勤労者世帯/実質)
-3.3%
-7.1
-4.6
-6.6
※消費税が導入された、1989年 3月は+6.3%、 4月−0.6%、 5月−2.6%、 6月+1.0%
※3%から5%に増税された時は、 3月+6.2%、 4月−1.1%、 5月−1.9%、 6月−4.9%

過去の状況と比べてみると、今回の増税による消費支出の下落率は「異常」です。
安倍政権は「増税の影響は軽微」 「景気は回復している」と宣伝していますが、「軽微」どころか過去最大の消費縮小が起こっています。8月13日には、今年4月〜6月期のGDP速報値が発表されました。それによると、GDPは実質▲1.7%(年率では▲6.8%)とマイナスです。
家計も企業の業績も、どちらも消費税増税の影響大です。
消費者心理も今後の暮らし向きを考えると、財布の紐も固いままです。レギュラーガソリンの小売価格(都内区部)を見ても、160円台後半の金額となって平成20年8月の小売価格182円に迫る勢いで、この秋以降の景気への不安材料が見え隠れしています。
安倍政権は「成長戦略」をぶち上げ、人気の落ちないうちに「消費税10%」を年内にも決定するといわれていますが、そんなことになったら増税前の一時的な消費拡大があったとしても、長期的には「不況が拡大」し、取り返しがつかなくなるのではないでしょうか。
そうならないように「消費税10%」は何としても阻止しなければならないと思います。

《経営管理をしっかり》
4月頃までは一定の売上増加もあり、この4、5、6月決算では前期増の決算も多くみられましたが、これから暫らくは消費の縮小が継続すると思われます。とりわけ建設関係では新築住宅やマンションの販売件数が大きく減少しています。
常に事業状況を把握できるように3ヶ月、6ヶ月ごとの4半期決算や半期決算をおこない、資金繰りが悪化しないよう経営管理・資金管理をおこなっていくことを勧めます。
そのために事務所としても積極的に援助していく方針です。



ご不明な点がございましたら、お気軽に当事務所へお問い合わせ下さい。

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